作文帳

6分前

2023-06-01から1ヶ月間の記事一覧

朝顔

萎びた朝顔にどこへも行けない私たち。今日も悲しい言葉を聞く。 ねえねえ里へ帰るのですか。私は1人でも生きていけるので、山の葉色は緑色。 素敵だね、どう考えても素敵なのです。藍色の瞳は、甲斐性もなく夢を見る。窓辺には猫を走らせて、温かい日差し…

長老

私はあなたと一緒にいたい。 もうすぐ、夜が明ける。 鳥は私を、迎えに来てくれる。 ようやく、どこかへ行けそう。 離れ小島に一人、ぽつねんと取り残された、 雨が降り続いて私はまるで、醜い白鳥の子。 ふとここで見つけた、何もなく空虚な箱。 誰なのあな…